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夏の乙女


 蝉の鳴き声が酷い。
遠くの空が白んで見えるほどに雲ひとつ無い空模様で、
ご機嫌な太陽の下、反比例するように私のテンションはストップ安。

 汗を含んで重く張り付くシャツ。
同様に太ももにべたべたと纏わりつくスカート。
首筋に額にと縦横無尽にくっつく長い髪。
どれもこれも私の苛立ちを加速させる。

「夏なんか大嫌い」

 せめてもの抵抗に口にした言葉は力なく足元に落ちていく。
そして言葉の分だけ口から直接入ってきた蒸し暑い空気に、
喉の渇きを否応無く意識させる。

「夏なんか大嫌い……」

 二度目の言葉を言いながら、私は誘蛾灯に引寄せられる羽虫の様に
自動販売機にふらふらと小銭を入れる。

 じ~わ  じ~わ

 子供たちが楽しそうに水泳道具を持ちながら歩道を走ってくのを
横目に眺めつつ。がこんと音を立てて出てきたアクエリアスを首筋に当てる。

「つめた~い」

 夏は嫌いだけど。やっぱり少しだけ、好きかも。
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  • このエントリーのカテゴリ : 雑記

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