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警笛


 真っ白な雲がふわふわと流れているどこまでも広がる空。

「本日は晴天也」

 白と青の美しい彩りの中、燦々と輝く太陽に目を細めると
どこからか汽笛が聞こえてきた。
僕が転がる丘の下。ここではないどこかへと繋がる長く細い線路。

 その上を汽車がゆっくりと白いけむを吐きながら進んでいくのが見えた。
きっとあの人もこの汽車に乗って行くのだろう。
この田舎から出て、僕には想像もできない大きな街へ。
ポッポーと、この村に別れを告げるように汽車は声高く空に叫ぶ。
力強い、優しい声を。遠くまで響かせて。

「さよなら、さよなら、さよなら」

 少しずつ加速していった汽車は、山の向こうに消えていく。
あの人も、もう僕の前から消えていってしまった。
ここではないどこかへ。僕ではない誰かの元に。

 太陽が、少し目に沁みた。


――本日は晴天也。
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