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LOM


 そこには荒野としか形容の仕様が無い
広く続く荒廃した大地と、薄くさざめく海と、
小さな、小さな、しかし力強い生命力を感じさせる一粒の種と、
そして僕しか存在しなかった。
どうしたらいいのか、わからず僕はくるくると辺りを見回す。

 ”君があると思うから、そこに世界があるんだ”

 声が、どこからか聞こえた気がする。

 ”想像してごらん、君が想い、描くたびに、世界は広がって形作られる”

 いまいち理解ができなくて、僕は少し首を捻った。
でも、理解はできなくても、なんとなくわかった気がして、
僕はポケットにそっと手を入れる。
指先に触れる、暖かな木材の欠片の感触。

 ”この世界、君の最初の一歩たる場所はどこだい?”

 僕の、最初の一歩、原点、回帰、その根幹。
ポッケから取り出したのは、小さなポスト。
可愛らしい、ポストが僕の掌にのっていた。

 小さなポスト。
童話にでてくる家の門にそっと置かれてるようなそのポストを、
僕はそっと荒野に立たせる。
硬い地面に、一箇所、柔らかな土色の場所にポストの支柱の先端をさして、立たせてみる。

 パァッと、光が一面に現れた。
赤、橙、黄、緑、青、藍、紫。
様々な光が僕の視界を埋め尽くし、
そしてポンと軽快な音が一つしたと思うと見慣れた家が経っていた。

 ”見慣れた? 違うよ、これを見るのは始めてのはずさ”

 声がまた言う。
確かに、こんな家や大きな木、広い牧場も含めた広大な敷地。
そのどれもが僕の記憶には欠片も無い姿だ。
だけど、見慣れた、と感じる不思議な感覚。
郷愁を誘われるイメージ。

 ”それは君の中の家、君がポストを埋めた瞬間に思い描いたマイホームの姿”

 なるほど。
だから僕はこんなにも始めてのはずの建築物にここまでも心惹かれているのか。

 ”残りの世界も、君が思い描く形で世界は広がっていくよ。そして僕のところに来て”

 そこまで話して、聞こえていた声はさっぱりと消えてしまった。
僕のところ、それが意味する場所は、まだわからないけど、
それでも、きっといつかわかる。僕自身が想像する形で、きっと会える。
そんな気がして、僕は一歩、見慣れた初めての場所に足を踏み入れた。
ここからが、僕の始まりだ。 

―――

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