まだまだ四音目

「え?」

 山の向こうに落ちていく待ち望んだ流星を発見した先輩は、
しかしあれほど俺に熱心に話していた沢山の願いの
一つも唱える事無くただただ呆然と一瞬の閃光を眺めていた。

「あ~あ、何してるんですか先輩」
「え、だってあんな突然こられても……」
「わざわざ宣言なんかしませんよ」
「う~、次! 次は願い事きっちり言う!」
「そうですか、頑張ってください」
「というか君も頑張ってよ、一人じゃ今夜中に願い叶え切れないよ」
「嫌ですよ、そんなの強欲な先輩の自業自得です。
 もっと数を絞ればよかったんですよ」

 言ってみるものの既に先輩はその瞳を夜空に向け、
真剣な表情で流れ星探しに勤しんでいる。
俺は嘆息を一つ付いてそれに習って夜空を見上げる、
もしも流れ星を見つけたらなにを願おうか。
――先輩が全部の願い事を願えるようにとか?
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