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イベント

 街が凄く煌びやかに着飾られている。
赤や黄色や青や白や黒や、それらが混ざった色んな色で
商店街や一般の家までもがピカピカキラキラしてる。

「はて、今日はなにかのイベントがあっただろうか?」

 首を傾げて悩んでいると、
不意に小さな駆け足のような音が後ろから聞こえた。
特に意味も無くそれに反応して振り返ると
いきなり私の顔に幾つもの小さい礫が投げかけられた。

『鬼は外』

 私に礫を投げかけた子供はそうけらけら笑いながら叫んで
すぐにまた駆けていってしまった。
なるほど見て見れば投げかけられた礫と思った小さいなにかは炒り豆であった。
そうか、今日は節分だったのか。

「はて、節分はこんなにも煌びやかなイベントだったろうか」

 気づくと同時に新たな疑問が沸いて出る。
空からもちらちらと雪が降ってきているし、
……いや、節分は二月の三日。
雪が降ってもなんらおかしくは無い時節ではあるが。

『お兄ちゃん、あけましておめでとう』

 再度頭を悩ませていると、
自分の部屋の扉が開いて妹が晴れ着姿で陽気に顔を出した。

「あけましておめでとう?」

 それは新年の挨拶だった筈だ、
確かに二月の三日はまだまだ一年の初期ではあるが
しかしあけましておめでとうという挨拶は遅すぎるにも程があると思う。
まぁ私の妹は些か以上にのんびり屋でおっとりとした性格だから
こういった事もあるのだろうと思い直す。

『はい。お兄ちゃんにこれをあげる』

 一人納得し頷いている私に、
妹はスカートのポケットから取り出した一つの小さな箱を押し付けてきた。
これは一体なんだろう、お年玉ではなさそうだし、豆でもなさそうだが。

『バレンタインのチョコレートに決まってるじゃない。変なお兄ちゃん』

 チョコレート?
バレンタインとは二月の十四日のイベントの筈じゃなかっただろうか、
今日は節分で二月の三日、まだ早くは無いだろうか?

「時に妹よ、今日はなんの日だったかな?」
『え? クリスマスでしょ?』

 そうかそうか、クリスマスか。
なるほどそれならば街があれほどまでに着飾った装いをしていたのもわかる、
つまり今年はホワイトクリスマスとなる訳か。
珍しいこともあるものだ。
いまもこうして雪は深々と降っているし、これは明日の朝までも降るのではないだろうか。

『という訳で海に行こうよお兄ちゃん。確か今日から海開きだよね』

 妹はくるくると表情を変えながら、
楽しそうに私に詰め寄ってくる。
海か、そういえばここ数年は行ってない気がする、
雪の降る中で海というのも一種風流かも知れない。
私は妹の提案を承諾して押入れからボディーボードを取り出してみせた。

『と、その前にお兄ちゃん』

 水着姿の妹が浮き輪をもって海に向かおうとしたところで足を止め、
私の所に駆け戻ってきた。

『ホワイトデーのお返し頂戴』

 笑顔で言う妹に、私は持っていたボディーボードを差し出した。


―――

 寝転がっていたらこんなのが浮かんだ
 よぉわからん
 起も承も転も結もないし
 まぁ物語に起承転結が必ずしも必要なのかといえばそうじゃないんですけどね

 というかこの語りかた、最近多いな
 ちょっと古い感じの文章
 精神年齢51歳は伊達じゃないのかそうなのか
 凹む

 そういえば、落ち込むことをへこむと言って凹むと書くけれど
 凸るとか凸むって使わないよNE
 額という意味にばかり使われてる凸の事も思い出してあげてください
 超凸って来たとか使うと良いYO!
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Comment

不思議な感じで俺は好きだぜ
色々と補完するように考えるのも楽しいしね


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